スキンケア製品「ビタブリッドC」などで知られるビタブリッドジャパンは、驚異的な成長を遂げている化粧品ECのベンチャー企業です。設立は2014年4月。2017年2月期に18億6000万円だったEC売上は、2018年2月期には前期比151.6%となる28億5000万円まで拡大。設立から5年足らずとなる2019年2月期には前期比228.7%の65億1000万円まで成長しています。この急成長を支える1つの要因に、「Amazon Pay」があげられます。執行役員の西守穣さんにお話を伺いました。

新規顧客などにAmazonアカウントで決済できる安心感が提供できる

西守さんはビタブリッドジャパンを「知名度が低いベンチャー企業」と称しますが、5年間で65億円を売り上げるのは消費者からの支持があってのこと。この成長には「Amazon Pay」が大きな役割を担っていると言います。

西守 知名度の低いベンチャー企業のECサイトで、クレジットカード情報を入力して決済することに不安を抱く消費者は多いですよね。「Amazon Pay」の導入によって、Amazonアカウントの情報で決済できるという安心感を新規顧客などに提供することができているんです。

「競合と差別化されない」ために「Amazon Pay」を導入した

消費行動の多様化に対応する販売手法としてサブスクリプションECが台頭。サブスクリプションビジネスに対応する定期課金にも対応する「Amazon Pay」を導入するECサイトが増えています。それに伴い、自社ECサイトでの買い物をする際に「Amazon Pay」を利用する消費者が増加していることを受け、西守氏は危機感を抱いたそうです。

西守 「Amazon Pay」を導入していないと、ECサイトで買い物を頻繁に行う知見の高いお客さまからは、「システム投資をしていない」「遅れている」といった印象を持たれる可能性があります。「Amazon Pay」はもはや差別化するために導入する段階ではないんです。競合と「差別化されない」ために導入し、先行導入した競合にやっと追いつきました。競合を含めてECサイトの運営を手がける各社が「Amazon Pay」を導入している現状に、“当社も遅れてはいけない”という危機感がありました。そもそも「Amazon」は日本でもっとも利用者が多いECサイト。そのID・パスワードを使い自社ECサイトでお客さまは買い物ができるので、そのパワーを活用しないという選択肢はなかったです。

「Amazon Pay」導入で代金引換の割合が減少、コスト負担が軽減

「Amazon Pay」を導入したのは2018年6月。ヘアケア系、フェイスケア系の商材ともに、2019年3月時点で「Amazon Pay」の決済割合は20%を超えました。導入前には2~3割あったという代金引換の割合が目に見えて減り、コスト負担が軽減されたそうです。

西守 定期購入ビジネスにとって代金引換の手数料は大きなネックです。たとえば、2ステップマーケティングで初回購入時の大幅な割引特典を行った際の手数料負担は決して小さくありません。クレジットカード決済に類する「Amazon Pay」の導入によって、それらの手数料負担が小さくなりました。コストという観点ですと、「Amazon Pay」の決済手数料は4.0%(物販の場合)が気になるところですよね。利便性の向上でLTV(顧客生涯価値)やCVR(コンバージョン率)が高まれば、その手数料分はすぐに回収できます。手数料が高いという理由から「Amazon Pay」を導入しないことで、消費者から「遅れている通販会社」と見られてしまうことの方が損失となるのではないでしょうか。


Website: https://vitabrid.co.jp/

※写真は吉田浩章が撮影

*データはすべて(株)ビタブリッドジャパンによる自社調査結果です(2019年3月)