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導入事例vol.89 | 株式会社 TENTIAL 様

コンディショニングブランド「TENTIAL(テンシャル)」を展開するTENTIAL。“リカバリーウェア”という新たなジャンルを開拓し、2019 年立ち上げの自社EC サイトでヒット商品を生み出している。新規顧客獲得、既存顧客のリピートともに堅調に推移しているという「TENTIAL」の取り組み、EC 戦略などを泉 晃治氏(ブランド戦略本部CRM グループGM)と、EC グループの稲垣 勇馬氏(テクノロジー本部 プラットフォーム部 EC グループ GM)に取材した。(写真撮影:吉田 浩章)

新たな領域「リカバリーウェア」を開拓

TENTIAL (テンシャル)のミッションは「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す。」。中西裕太郎CEO など元アスリートがコアメンバーとなり創業、コンディショニングブランドとして身体をサポートする製品を展開している。

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製品は「Night Conditioning 」「DayConditioning」の2 ジャンルで構成。日常から24 時間365 日コンディショニングを行う製品の開発・販売を手がける。「Night Conditioning」はリカバリーウェアを中心とした睡眠関連製品、「Day Conditioning」は日中の生産的で快適な仕事環境をサポートするワークウェアやサンダルなどを手がけている。

「リカバリーウェア」ヒットの軌跡

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TENTIAL が展開する2つのジャンル「Day Conditioning 」「Night Conditioning」

「Night Conditioning」のメイン商材はリカバリーウェア。通常のルームウェアやパジャマといったアイテムと異なり、血行を促進して疲労回復をサポート
する機能性ウェアという位置付けが特徴。素材にはセラミックスを配合した特殊な繊維を使用し、就寝時に着るパジャマタイプや、スウェットタイプ・シャツタイプなど、さまざまなアイテムをラインアップし認知拡大を図っている。

TENTIAL のブランド戦略本部CRM グループでマーケティングを担当する泉晃治氏は、次のようにリカバリーウェアの開発に着手した理由を説明する。

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ブランド訴求の一環としてテレビ CM の放映も行った

泉氏:プロのアスリートの方々にヒアリングすると、睡眠に対する課題が深刻だと感じました。そこでTENTIAL は、2021 年にリカバリーウェアの開発・販売に乗り出しました。

新規顧客の離脱低減、CVRなどTENTIALの成長を支える「Amazon Pay」導入効果とは

新規顧客の離脱を「多くの消費者が使う決済手段の導入」で低減

新規顧客が多いEC サイトでの大きな課題がカゴ落ち問題。広告費をかけて購入意欲の高い
消費者をEC サイトに集客しても、カート内での離脱者が増えてしまえば費用対効果(ROI)が低くなってしまう。そこで、多くのEC 事業者が着目するのが、決済手段による買い物の利便性向上だ。

 この手段のアプローチでは「多様な決済手段の導入」「多くの消費者が使う決済手段の導入」が大きな選択肢。TENTIAL の決済手段はシンプルで、クレジットカード、代引き、そしてAmazonが提供する決済サービス「Amazon Pay」の3種類を、EC 事業スタート時に用意した。 「多くの消費者が使う決済手段の導入」として「Amazon Pay」を選んだ理由については、決済時に入力の手間が少なく、購入時に離脱を招きにくいという判断があったという。

泉氏:EC における買いやすさや顧客情報の入力のしやすさは、我々のようにまだ成長中のブランドにとって非常に重要です。購入体験をスムーズなものにするために「Amazon Pay」を採用しています。

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TENTIAL ブランド戦略本部 CRMグループGM 泉 晃治氏

 購入時に使い勝手が悪かったり、手間がかかると、消費者の離脱を招く。実際、TENTIAL のEC サイトにおいてもクレジットカードと代引きの場合、購入時の決済フローで離脱してしまう消費者が多いという。

この点について、テクノロジー本部プラットフォーム部EC グループGM の稲垣勇馬氏は次のように説明する。

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テクノロジー本部 プラットフォーム部 ECグループ GM 稲垣 勇馬氏

稲垣氏:クレジットカードと代引きの決済手段では、消費者の配送先の住所情報など多くの入力項目があり、それによって離脱が発生するということが起こっています。「Amazon Pay」であれば簡潔なステップで住所情報などが自動入力されるため、決済プロセスの効率化を図ることができます。そこが最も評価しているポイントです。

 「Amazon Pay」の場合はAmazon アカウントでログインして注文内容を確認するだけの、簡単なステップで注文が完了できる。Amazonアカウントに登録している住所などの個人情報やクレジットカードなどの決済情報を活用できるので、改めて情報入力の手間を省くことが可能。その結果、購入フローに入ってからの離脱の低減が期待できる。

 TENTIAL でもその効果を実感している。自社EC サイトの立ち上げ時から「Amazon Pay」を活用しており、その導入効果の高さを感じていたため、その後EC サイトをフルスクラッチでリニューアルする際も、第一優先で「Amazon Pay」の導入を決めたようだ。

消費者の4 割が「Amazon Pay」を選択、リピートは6 割の背景に

“ 顧客の安心感”

 現在、TENTIAL のEC サイトの購入者のうちおよそ4 割が決済手段として「Amazon Pay」を利用している。プレゼント需要が高まる12 月は「Amazon Pay」の利用率は50 %を超える。このように購入時に「Amazon Pay」が使えることが、新規顧客の獲得に寄与しているという。

 「Amazon Pay」の魅力については、国内の多くの消費者がAmazon アカウントを持っているため、新規顧客の獲得が容易になるという点をあげる。「国内ではすでにAmazon アカウントに住所などを登録している人が多く、そうした人は『Amazon Pay』を利用するとTENTIALのEC サイトでも入力の手間を減らすことができるといった点も評価されているのでしょう」(稲垣氏) 

「良く使う」「国際的なEC サイト」などのAmazon ブランドによる安心感をあげたのは泉氏だ。

泉氏:初めて訪れるEC サイトで買い物する時に、個人情報やカード情報などを入力するのが不安で、離脱してしまうこともあるでしょう。しかし、「Amazon Pay」が使えることで、クレジットカード情報などを入力することなく、簡単に購入できるという点は大きな魅力です。お客さまにとっては慣れ親しんでいないEC サイトで自身の決済情報を入力しなくてよいという安心感も、「Amazon Pay」の利用を後押ししているのでしょう。

 実際にTENTIAL の自社EC サイトを利用して商品を購入した購入者からは「『Amazon Pay』があったから購入しました」「(決済が)簡単でよかった」といった声が寄せられているようだ。なお、新規顧客獲得だけでなく、2 回目以降の購入者であるリピーターからも「Amazon Pay」は人気が高い。クレジットカードと代引きを含めたすべての決済手段のうち、リピーターが「Amazon Pay」を利用する割合は6 割に迫るという。

「Amazon Pay」ボタンを商品詳細ページに設置でCVRアップ

TENTIAL では、「Amazon Pay」ボタンをECサイト内の商品詳細ページに設置している。カート画面内にボタンを設置する場合に比べて、商品詳細ページであれば、1 ページ少ない段階(カートページに遷移する前の段階)で購入に進めるというメリットがある。より少ない操作で購入を完了できるというわけだ。

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TENTIALの自社ECサイトでは商品詳細ページに「Amazon Pay」ボタンを設置している

 TENTIAL の自社EC サイトでは、商品詳細ページに「Amazon Pay」のボタンを設置した場合のコンバージョン率(CVR)は、ボタンを設置しない場合に比べて0.14 ポイント高いという。カートページに遷移しなくてもすぐに購入ができることから、「すぐに買いたい」という顧客の利便性アップに寄与。その結果として、CVRの向上につながっているようだ。

「Amazon Pay」CV1 からCV2 への実装メリットを実感

 「Amazon Pay」が従来のCV1 から新バージョンのCV2 に移行したことも、さまざまなメリットをもたらしているようだ。CV2 に切り替わってから、開発の自由度が向上。Amazon アカウントでログインした後、そのままの画面で住所・支払い方法を選択できるようになり、サイトイメージを壊さないデザインを維持できるようになった。

 TENTIAL もその点を大きく評価。稲垣氏は開発者として開発の自由性があること、そしてAPI もシンプルでわかりやすい点も評価しているという。

稲垣氏:API がシンプルかどうかはとても大事です。CV2 の導入に要した期間は3 か月程度で、TENTIAL ではスピーディーに実装できたと実感しています。CV2 はわかりやすく整備されており、実装メリットは大きいですね。

 また、TENTIAL では「Amazon Pay」の「3rdParty Cookie」廃止への対応も高く評価しているという。CV1 では「3rd Party Cookie」の読み込みを必要とするウィジェットを埋め込む実装が必要だったが、CV2 は「3rd Party Cookie」を利用せずに処理する仕様に変更した。

稲垣氏:「3rd Party Cookie」廃止の際、「Amazon Pay」からの案内が迅速でした。当社に伴走してサポートしてくれていると感じます。「Amazon Pay」は、エンドユーザーのプライバシーを保守しつつ、サイト上の利便性を損なわないという、一般的には二律背反しやすいところをきちんと実現している。この点も魅力の一つだと感じています。

ブランド認知に「Amazon Pay」は必須、利用促進で購買体験を向上していく

TENTIAL では今後も、自社EC サイトを展開していく上で継続的に顧客の購買体験のさらなる向上をめざしていく方針だ。たとえばクレジットカードでの決済がスムーズにいかない顧客に対して「Amazon Pay」に誘導するなどして、商品の買いやすさを追求していくという。

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カート内の Amazon Pay ボタンから決済する場合のフロー(上)と「商品詳細ページ」に Amazon Pay の決済ボタンをクリックした場合のフロー(下)。 Amazon Pay があることでページ移動数を省略できる

泉氏:C サイト全体における買いやすさや、お客さまが欲しいものをすぐに購入できるという購買体験が、ブランドの信頼感につながり、ひいては長期的なブランドのファン作りに貢献すると考えています。

 ブランドの認知度を高めていく上でも、1 つひとつの購買体験が顧客の評価につながるため、TENTIAL は購買体験の向上は必須と考える。そのためにも「Amazon Pay」を使ったECサイトの利便性強化を積極的に推進していきたいという。

※ネット担当者フォーラム (2024年2月20日公開)記事を編集・転載したものです。
※データはすべて株式会社TENTIAL 自社調査によるものです(2024年1月時点)


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