「人の命を尊重し、苦しみの中にいる者は、敵味方の区別なく救う」 ことを目的として誕生し、現在、世界192の国と地域で災害・病気・紛争などで苦しむ人々を救うための人道支援活動を行っている赤十字。日本赤十字社(以下、日赤)はその精神に則り、世界で19番目の赤十字社として正式に認められた認可法人です。2011年の東日本大震災の際、世界中から安否確認や寄付のお問い合わせが想定以上に相次ぎサーバーがダウン。こうした状況下で、アマゾン ウェブ サービス(AWSが提供するクラウドコンピューティングサービス)とそのパートナー企業である株式会社サーバーワークスが迅速にサーバーリソースの無償提供を行ったことをきっかけに、災害に関するパートナーシップ協定が締結されています。同協定の一環として導入されたAmazon Payの効果と、寄付を通じた寄り添える社会の実現について日赤の太田様と玉井様に伺いました。
寄付を通じた寄り添える社会の実現
太田氏 寄付白書2015によると、寄付者の方々が寄付先を選ぶ際に重視したことの上位に、「寄付の方法がすぐにわかり簡便であること」が挙げられています。日赤では、郵便局や銀行での寄付のほか、クレジットカードでの寄付、ポイントでの寄付、コンビニにある情報端末での寄付などもご用意していますが、「わかりやすい寄付方法」や「時代に合わせた寄付のあり方」を常に模索しています。災害時や有事の際、寄付を通じて困っている人を助けたいと思った方々に対して、使いやすく・操作がわかりやすい方法を整えていくことが、私たちのような寄付団体の責務だと感じているからです。
玉井氏 時代や年齢層によって、“簡単”な寄付方法というものは変わってくるとは思いますが、Amazon PayやAlexaスキルを活用することは寄付をされたい方の希望に沿っていると感じています。特にAlexaスキルでの声による決済方法は、驚きや楽しさといった感情とともに未来を感じさせてくれるだけでなく、視覚障がいの方をはじめとするさまざまな方々のアクセシビリティ向上をもたらしてくれます。困っている人をなんとかサポートしたいといった思いを実現でき、相手に寄り添うことができる支援方法だと考えています。
Amazon Pay はオペレーション部分でも負荷が低い
玉井氏 Amazon Payを導入したことで改善された大きな点は、オペレーション業務の負荷が軽減されたことです。日赤は、災害時に現地へ医療チームを派遣したり、救援物資をお届けしたりする業務がありますし、義援金の受付も非常に重要な業務ですので、すべてにおいておろそかにするわけにはいかないのですが、問い合わせが増えすぎてしまうと対応にリソースが割かれてしまうという問題があります。災害発生時、日赤は大変ありがたいことに多種多様なお問い合わせをいただきますが、金融機関でのお振込み方法やクレジットカードでの寄付方法をご質問いただくことが多いです。一方で、Amazon Pay経由で寄付いただく方からのお問い合わせはほとんどなく、Amazon Pay を通じた寄付方法は、普段からAmazon アカウントを使われている方に馴染みのある簡単な数ステップで完了するため、寄付をされる方も、オペレーションをする私達も、気持ちよく使うことができ、双方のメリットが大きいと実感しています。
太田氏 Alexaスキルを使って音声での寄付が可能な環境を整えたことで、受領証に関する問い合わせについても自動音声で回答ができるようになりました。このほか、Alexaスキルを使って質問いただくことで寄付の税控除や、活動資金と義援金の違いについて知ることができます。たとえば個人や法人による寄付の税控除について質問すると、概要の説明を音声で聞くことができ、画面付きEchoデバイスやAlexaアプリの場合は詳しい説明へのリンクを表示してくれます。また、義援金については、現在受付中の義援金の種類や受付期間などの情報も音声で教えてくれるようになっており、日本赤十字社スキルならではの特徴ですので、ぜひ体験していただきたいです。
玉井氏 音声による寄付の形などが他の団体にも広がっていくことは、寄付を通じて相手に寄り添える社会が広がるということですので、今後も継続して寄付の土台を整えていきたいと考えています。
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