イタリアの家電メーカーの日本法人「De’Longhi Japan(デロンギ・ジャパン)」がECサイトを運営する目的は、新たな顧客接点作りと製品のブランド価値向上。メーカー直販として重要視している“使いやすさ”と“買いやすさ”を実現するためにAmazon Payをどう活用しているのか、デロンギ・ジャパン株式会社 オペレーション部 デジタル推進室 シニアマネジャー 井上創介さんにお話をお聞きしました。
自社ECサイトの主目的はブランディング “買いにくい”“使いにくい”を改善するためにAmazon Payを導入
井上氏(以下敬称略) 自社ECサイトの運営をスタートして5年が経ちますが、その間にオンラインでの商品購入は当たり前となり、消費者はECサイトに対し、“使いやすさ”と“買いやすさ”を求めるようになりました。こうした世の中の変化を受けて、2019年から“使いやすさ”と“買いやすさ”を両立できるECサイトを作るためにはどうすればいいのかを、さまざまな角度から検討していました。そこで、改善策の机上にあがったのが、Amazonが提供するID決済サービスのAmazon Payでした。Amazon Payなら、Amazonでの購買体験を自社ECサイトでご提供することができ、お客さまへの安心を高めることができると考えました。また、弊社のようにブランディングに力を入れている他の家電メーカーさまがAmazon Payを導入していることも、導入の後押しになりました。
Amazon Pay導入後、カート離脱率は約1割改善
井上 当時はカート離脱率が少し高かったことが課題でした。2019年8月のAmazon Pay導入後、Amazon Payの利用率はあっという間に約2割を超え、その後、3割前後にまで拡大しました。ECサイトで実施している他のさまざまな施策の要因もあるものの、売上高は昨対を超え、当初の目的だったカート離脱率も約1割改善しました。現在は数百円のものから1個十数万円のものまで、さまざまな価格帯でAmazon Payが利用されるようになっていることを感じます。
Amazon Payで変わった「問い合わせ対応」「安心・安全の提供」
井上 Amazon Pay導入後、これまでコールセンターへ寄せられていた問い合わせの一部が、Amazon Pay経由のメール問い合わせに移行しています。Amazon Payの購入履歴には、購入したサイトの問い合わせ情報としてEメールアドレスなどが記載されていますので、メール経由でお問い合わせされるお客さまが多いんです。購入履歴のフォーマットから察するに、Amazonを使っているような感覚で、問い合わせしやすい設計になっているのでしょう。Amazonのお客さまの多くはITリテラシーが高いと考えられますので、メールで簡単に問い合わせをしたいという場合には大きなメリットになっていると感じています。
Amazon Payを選んだ理由は「マーケティングに活用できるから」
井上 ECサイトで利用できるオンライン決済が次々と増えていますが、私たちがAmazon Payを選択した理由は、Amazon Payなら、お客さまの同意が得られればAmazonアカウントに登録された会員情報を、EC事業者がメール配信などのマーケティングに活用できるためです。Amazonを利用されているお客さまにプッシュ型でアプローチできるようになるメリットは非常に大きいです。
Amazon Payを導入していることが、自社ECサイトにおけるスタンダードに
井上 安心、安全、購入しやすいというECサイトの要素は、消費者にとってとても大事なことです。個人的には今のところ、Amazon Payを越えるオンラインでの決済手段は他にないだろうと思っています。現在のクレジットカードのように、今後、Amazon Payが決済手段に入っていないからこの自社ECサイトでは買わない、といったケースが増えていくでしょう。つまり、自社ECサイトにおいてAmazon Payはスタンダードになる可能性があると思います。Amazon Payを導入することが他社ECサイトとの差別化になるのではなく、Amazon Payが決済手段として存在しないことがデメリットになる。Amazon Payなら安心してお買い物にご利用いただけますので、事業者としてはとてもありがたく、効果的な決済サービスだと思います。
*データはデロンギ・ジャパン(株)が自社調査した2019年11月時点のものです。
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